比べない、競わない太極拳
「武術ではなく、健康法」という言葉が納得できるほど、動きがゆったりとしている太極拳は、初心者にも取り組みやすく、実際にとても入門しやすい健康運動といえます。
師家・楊名時はことあるごとに、競わないことの大切さを説きました。
稽古では、初心者と経験者を分けることなくともに稽古しがら、ゆっくりと演舞する楽しさを味わうことができます。
心のゆとりがもたらすもの
仲間の健康と幸せを願いながら、皆で一緒に心を込めて稽古することで、自分自身の健康と幸せを得られるだけでなく、窮屈でない、大らかな、ゆとりのある気持ちを持つことができます。
心を豊かに持つこと、それ自体が健康法です。心の平安(平常心)なくして体はリラックスしません。
心を込めて行う楊名時太極拳は「動く禅」「鶴の舞」とも称されます。ゆったりとした品格のある動きによって、心身の充実感がもたらされます。
調和と友好を目指して
心と体の健康、仲間との友好、世界の平和を願う楊名時太極拳は、老若男女誰もが一生続けられるものとして日本に根づいています。
ますます複雑化し、多様化する現代を生き抜く生活の知恵として、肉体と精神のバランスを求め、健康と長寿を求めていく人びとのニーズに応えることのできる健康法として、これからもさらなる社会貢献を目指していきます。
▶NPO法人「日本健康太極拳協会」より 抜粋